特定非営利活動法人

FirstStep

東京/新宿区でピアサポート活動
不登校・ひきこもり家族支援NPO

親の勉強会

私たちは、両親(夫婦)・親子の関係性が家庭内で生み出す空気に、子供たちが影響される側面を注視してきました。親が変われば子供も変わる。そのきっかけづくりの場を「親の勉強会」として開催し、活動の主軸としています。

親の勉強会

経験者の親や元当事者本人、理解のあるサポーターが集い、オープンダイアローグという手法を参考に、様々な観点から意見を出し合って、解決策を模索するトークセッションです。講師による一方的な話を聞く座学ではなく、互いが対等に話し合う時間です。

初めて参加される方は、他の参加者の実体験などから新たな気づきを得られることも多く、親御さんが勉強会に参加しただけで、自然とひきこもり状態から脱し始めたというお子さんもいます。

不登校やひきこもりに至る過程は複雑かつケースバイケースで、一概にこうすればいいという教科書的なメソッドはありません。現状の捉え方も人によって異なります。ただ、他の参加者の経験が参考になることは少なくありません。そこで様々な立場からの実感をやりとりする中で、ヒントを見出すアプローチをとっています。

オープンダイアローグとは

参加メンバー

すでに課題解決した経験のある親たちが中心で、元当事者、お悩みのご家族、ひきこもり自立支援専門家、公認心理師、フリースクール関係者、支援協力団体、ピアサポーターなどが参加します。

参加者は東京・新宿区に限らず、遠くは他県から新幹線でお越しなる方もいます。会場での直接参加のほか、遠方の方や仕事などご都合のある方のためにZoomでの参加も可能です。

男性も数多くいらっしゃいます。ご相談家族は、ぜひご夫婦(ご両親)お揃いでご参加ください。

参加の前に

勉強会の前に事前面談を行い、ヒアリング内容を資料にまとめます。まずはお電話にてご相談ください。
詳しくは事前面談についてのご説明をお読みください。

当日の進め方

①初回は会が始まる前にスタッフたちと軽くお話をしてリラックスしていただきます。

②事前面談の資料をもとにスタッフがご紹介します。その後、ご相談者自ら困り事などをお話いただき、全員で対話を始めます。
 (資料を書面にして参加者にお配りすることは致しません)

③参加者が感じたこと、思ったこと、今後のアプローチ方法を述べ合います。
 対話では、ポリフォニー(多声性:さまざまな声が共存すること)を尊重し、全ての参加者が対等の立場で多様な意見を語り合い、より具体的な解決方法を模索していきます。

参加費について

  • 事前面談(1.5~2時間):3,000円+実費(基本Zoom利用では実費負担はありませんが、直接対面での面談をご希望の場合は、室料や喫茶代などをご負担ください)
  • 初回お試し勉強会参加:3,000円
  • 1クール6回(6ヶ月):18,000円(クールの途中からの参加の場合は1回3,000円×残り回数)
  • 現地参加の場合は会場で現金にて、Zoom参加の場合は銀行振込にてお支払い

開催日程・場所

  • 日時:毎月第2日曜 12:30~16:30
  • 会場:東京都新宿区高田馬場4丁目36−12 新宿NPO協働推進センター
  • オンライン参加:Zoom参加希望者には、メールにて招待URLをお送りします
  • 申込:事前申込必要(席に限りがありますので必ずご連絡ください)
  • 次回開催予定はトップページにてご確認ください

会場・アクセスはこちら

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参加者の声

多くの方のご参加があり、「勉強会に参加して変わった」「この会との出会いで救われた」というお声がたくさん届いています。よろしければ参加者のご感想をご覧ください。

みなさまの声

オープンダイアローグとは

オープンダイアローグ(Open Dialogue:開かれた対話)は、北欧フィンランドの精神科医療の現場で1980年代頃から実践されるアプローチです。もともとはモノローグ(孤独な自問自答)に陥りがちな統合失調症の治療のひとつとして、本人と関係者がひたすら会話で応答をするダイアローグ(他者との対話)を行うことで症状の改善を図る手法でした。薬を使わず、治療方針も当事者と周囲の関係者が参加する話し合いの中でオープンに決めていくやり方は、うつやひきこもりなどでも効果が見られたことから、現在では様々な場面で応用されています。

グループセッションのワークショップ形式で行われるオープンダイアローグは、自分で認識できていなかった自身の側面について、他者との対話の中で気づくことを促す機会です。参加者がその場で話すことを聴き、批判せずに受け止めて、必ず返答する。形式的に司会進行する儀式や、一方的に話すスピーチ・ただ聞くだけのリスニングではなく、お互いに思いや考えを述べて聴き合うことで、新しい観点での発見や他の話者の例との比較の中での気づきなど、自然な流れで物事を見つめ直すことができます。

これは白黒をつけるための議論ではありません。アドバイスや説得、討論は行いません。筋書きがなく、予定調和の展開もありません。バックグラウンドの異なる人々が、お互いに敬意を示し、すべての人が立場を超えてフラットに経験を言語化しながら、多様な声に触れて、出口を見つけていきます。

「あなたはこうすべきだ」ではなく、「その時あなたはどう思ったのか」と感情の奥へ歩みを進め、それを受け止めて「私はこう感じた」というスタンスでの会話が中心になります。感じたこと、思ったこと、考えたことの共有と交流を図り、自発的・内発的に自己の感覚の位置づけを認知し、何らかの糸口を探っていくのです。

追い込む思考から、開いていく思考へ。そこから変化を導くアプローチです。

※FirstStepの「親の勉強会」や「少人数対話」は、オープンダイアローグのやり方を忠実になぞっているわけではありません。基本姿勢やスタイルは似ていますが、細部では独自の方法を模索しているとご理解ください。