親の勉強会や個別支援などの利用には、当会では利用者負担をお願いしており、ご請求金額は料金表を公開して、予めご提示する形式をとっております。
当会での考え方について下記にお示しますので、ご参考の上、ご理解いただけると幸いです。
これまでの経験を未来へつなぐために
任意団体当時は相談員が各自の仕事の合間にボランティアで支援をしたり、個別支援などを専門家に依頼する場合においても格安価格でお願いしておりました。
当事者の親たちによる横のつながりをもとに生まれた当会の活動は、当初行政からの手厚い支援を受けられたわけでもなく、草の根の活動によって支えられてきました。20年を超える努力を経て、実績は積み重なってきていますが、そうした今、規模の拡大、スタッフの高齢化や次世代への継承という課題にも直面しつつあります。
根本的回復に至るまで継続的に寄り添って支援していくためには、適正な支援料金設定をする必要があるのではないか、その中で相談員が支援のために本業や日常生活を犠牲にしすぎない体制づくりが不可欠であると考えるようになりました。
当会がミッションに掲げていること
当会は社会的使命として「ひきこもり・不登校の当事者の苦しみを根本的になくす」をミッションとし、それを実現するために、当会が目指すあるべき姿のひとつをビジョンとして、次のように掲げています。
<ひきこもりからの復帰には親子の信頼関係再構築が第一義である。加えて、適切なタイミングでの、長期にわたる継続的、かつ柔軟なケアに携わる第三者の介入を必要とすることが多い。
そのため、当事者に寄り添い、伴走できる実践的な支援者の育成に努める。また、その支援者が無償奉仕ではなく、生活維持できる組織作りを目指す>
特に最後の一文<支援者が無償奉仕ではなく、生活維持できる組織作りを目指す>を重視し、他の家族会や支援団体でも今後課題になっていくであろう将来像について、1つの体現例を示したいと考えています。
切迫した支援現場への対応
なぜ、我々は支援者の生活維持を重要視するのか──。
実際に当事者やご家族の担当をする支援者には、ヘルプの声が聞こえたり、支援が必要と思われれば、他に優先してそれに応じる覚悟と態勢が求められます。
ひきこもり当事者の感情の波は様々ですが、アンバランスな精神状況によっては、暴力や失踪など、緊急の対応が必要になるケースもあります。
20年以上個別支援の現場に立ち会ってきたスタッフの一人は、24時間365日体制で電話・現地駆けつけの対応もしてきました。必要とあらば真夜中でも現場に急行して危険も承知の上で事に当たってきたのです。
事故や事件を未然に防ぐためだけでなく、そうして初めて、殻にこもった当事者の信頼を得ることができるからでもあります。
この支援の重要性と対極的にある課題は、誰もができることではないということです。いつ何時求められるかがわからない全面的な支援が必要な場合に、フルタイムで別の仕事に従事している者が臨機応変に対応することはできません。
専従の支援スタッフ化への想い
2025年頭時点では専従スタッフは無給の理事長のみであり、他の活動は基本的にボランティアでの活動に支えられています。
専門的な知見や人間的な資質のある支援スタッフも現在は別の仕事に従事しており、全面的な当事者支援には取り組めない状況にあります。彼ら彼女らへのまっとうな報酬を当会の事業費から捻出することができれば、支援サービスの充実化を図れるのではないか、そうすることで当事者そしてその家族の悩みや負担を解きほぐしていけないか、というのが我々の考えです。
現段階では専従スタッフを置けるだけの安定的な財務基盤はつくれていません。一定の事業収入を得られる体制整備もまだまだ試行錯誤の段階です。今後のサービス充実化のための原資をつくることが、家族会からスタートした私たちにとって、いま次のステップへと進む挑戦の1つになっているのです。
支援の質と深さの追求
公認心理師や臨床心理士などがカウンセリングを行う場合、だいたい1コマ(50分であることが多い)5000円~20000円の料金がかかります。1コマ1万円前後がボリュームゾーンでしょう。それらと比較すれば、当会の「料金」が高くないことはご理解いただけるとは存じますが、正直なところ決してお安い料金であるとは思っていません。月に何度か実施されれば、けっこうまとまった額になってしまいます。我々スタッフの多くは元当事者の親たちですから、その感覚がよくわかります。
しかし、支援の質と深さを追究し、実際にお子さんが元気になるまで徹底伴走するには、最低限のお代をいただかないと、満足なサービスを提供できないばかりか、優秀な支援員が思う存分に活動することも、現実的に不可能です。
料金設定方針へのご理解のお願い
上述の内容は当会の一方的な言い分であると自覚しております。けれども、本気でお子さんの笑顔を取り戻したい親御さんやご家族には、ぜひご理解いただきたい懐事情であります。
料金はなるべくご利用者の負担にならぬよう配慮して参ります。また、行政・企業・個人からの寄付や補助金、助成金などを継続的に獲得し、会の事業も効率的に回転していけるようになれば、よりご負担の少ない料金へ改訂していきたいと考えております。
我々の抱える課題について、皆様のご理解とお力添えをお願いしたく、また率直なご意見もお待ちしております。