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不登校・ひきこもり家族支援NPO

メンタルヘルスで躓いている人たちの気持ちがストンと腑に落ちる

『援助者必携 はじめての精神科 第3版』
春日武彦著/医学書院

https://www.igaku-shoin.co.jp/book/detail/108298

この本は、精神科に来る患者さんやそのご家族を援助する人達に向けて書かれたものですが、私のような素人が読んでもなるほど!とうなずく要素が満載です。
何となくわかったようでわからずにいた精神を病むということが、きちんと分類され、こういうことだったのかとストンと腑に落ちました。
そしてそういう精神状態の人達にどのような態度で向き合えばいいのかがとても分かり易く、実用的に、決して紋切り型ではなく語られています。

しかもこの本を読物としても面白くしているのは、その語られていることが精神科の事例に限らず、私たちの人生のあらゆる場面にも当てはまる言葉だということです。
例えば共依存の章では
「お前らなんかに私の苦しさが分かってたまるか!というセリフは最強です。
「居直りさえすれば、不幸は勲章みたいなものです」
「面倒くさい、というコトバは不幸を育てる養分です」
などなど……。

そして、この本に登場する困った人達ほどではないけれど、すこーし困った人達が私達の周りにも居ると思います。
どうもとっつきにくい人、何だか人を利用してばかりの人、いつも文句ばかり言っている人……。
そんな人達とのつき合い方にも応用できそうな対処法が、この本の中でたくさん見つかることでしょう。(冬)